アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ (Aglio, olio e Peperoncino)

ここ数ヶ月、ペペロンチーノを何度も作っている。きっかけは「グランメゾン東京」をU-NEXTで観て、何か料理を作りたくなったことだ。そこからイタリアンシェフの小倉知己さんの動画を見つけ、家にあるものでペペロンチーノを作り始めた。

最初にできあがったのは、油でベタベタ、パスタもパサパサした食感で、正直あまり美味しくなかった。そこでまずは仕上げにバルトリーニ エクストラバージンオリーブオイル DOPを使ってみた。すると不思議と油っぽさが気にならず、むしろ豊かな風味に変わった。

茹でるときに塩をきちんと測るようにしたのも大きな改善だった。これまで塩気が足りていなかったようで、適量を入れると味がきりっと締まった。さらにパスタをマ・マーからガロファロ1.5mmに変えてみると、一口で感動するほど違った。もちもち感があってソースがよく絡む。どうやらブロンズ製のダイスで成形しているから表面がざらざらしているのがポイントらしい。

次に試したのは唐辛子。日本のものからイタリア産のペペロンチーノ・ピッコロに変えてみた。小さいながらも辛味がとても強く、最初は「これで合っているのか?」と戸惑うほどだったが、食べているうちに慣れてきて、これこそペペロンチーノの味だと納得した。

茹で汁も大さじで測るようになった。スプーン1杯程度では足りず、大さじ1.7くらいがちょうどいい。仕上げのオリーブオイルと合わせて加えることで、程よい濃度のソースを作れるようになった。パセリも乾燥から生のイタリアンパセリに変え、量を思い切って多めにしたら、唐辛子に負けず爽やかな香りが立ち、料理全体が一段と引き締まった。

そうやって作るうちに、最近はトマトベースのパスタにも手を出すようになった。アラビアータやアーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロを試してみると、ペペロンチーノで積み重ねてきた工夫が下地となり、どれも美味しく仕上がった。

ペペロンチーノはシンプルな料理だからこそ、材料や調理法を変えれば変えるほど、味の違いが手に取るようにわかる。イタリアンパセリさえあれば、あとは家にあるもので作れるのもいい。生活にほんの少し工夫を加えることで趣味がひとつ増え、世界が少し広がった。最近では毎週のようにイタリアンレストランにも足を運ぶようになり、パスタについて考える時間がますます増えている。

Ko-fi tipsSupport Me on Ko-fi